使える生命保険比較
その範囲としては、決算終了後作成される貸借対照表、損益計算書などをさす場合と、これらのほかに、会計年度中または決算の時に作成される試算表、精算表、原価報告書などの諸表をも含める場合があります
一般に財務諸表というときは、前者の狭い範囲のものをさすのが普通です
財務諸表の作成される「しくみ」や、その「はたらき」などについてはすでにふれましたので、ここでは、しめくくり的に財務諸表それ自体について大筋の説明を展開してみましょう
財務諸表は、会社の経営活動を正しく表現するものであるため、会社では、これを作成して経営管理資料として活用しています
また、財務諸表は会社の経営状態を知るのに適切なものであるため、法律では、会社の株主、債権者、取引先などの利害関係者に、会社の経理内容を正しく理解させて、その立場を擁護するため、株式会社の財務諸表につき、次のような規定をもうけています
中会社(資本金が1億円超う億円未満)及び小会社の場合、取締役はこれらの書類を定時株主総会に提出してその承認を求め、承認が得られたら遅滞なく貸借対照表(またはその要旨)を公告すべきこと(商法第283条)とされています
すなわち貸借対照表及び損益計算書について、会計監査人並びに監査役による監査で問題なしとされた場合は、定時株主総会の承認を要せず、総会に報告だけすればよいこととされました(商法特例法第16条第1項)
この結果、大会社にあっては通常、定時株主総会の承認を必要とするのは「利益の処分または損失の処理に関する議案」だけとなりました
また計算書類の公示について、大会社では貸借対照表(またはその要旨)に加え、損益計算書も公告しなければならなくなりました(商法特例法第16条第2項)
商法改正で、大会社、中会社については商法計算書類規則の中で記載事項が定められ、会社の経営状態を開示するものとして重要な意義をもつことになりました(商法計算書類規則第4条)
証券取引所に株式を上場している株式会社は、毎事業年度終了後3ヵ月以内に大蔵大臣および証券取引所に、証券取引委員会規則で定めた財務諸表規則(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則)によって作成した財務諸表を提出しなければならない(証券取引法第24条および第193条)こととされています
この規定による財務諸表は、次に掲げるもので、それぞれ様式も定められています
この大蔵大臣および証券取引所に提出する書類を有価証券報告書といい、この報告書には、会社の概況、事業の内容、設備や営業の状況のほかに、経理の状況が財務諸表によって、詳細に説明されています
なお、この報告書は、取引所にいけば、誰でも自由に閲覧できるほか、大蔵省印刷局で印刷され市販されています
このように容易に入手することができ、内容が詳細で利用価値に富んでいますので、後述の経営分析や経営比較を行なう場合等には有価証券報告書は欠くべからざる資料といえます
達したものの中から、一般に公正妥当と認められたところを要約したものであって、昭和23年に発足した「企業会計審議会」が、その最初の審議成果として発表したものです
したがって必ずしも法令によって強制されないでも、すべての会社が、その会計を処理するに当たって、従わねばならない基準であるとされています
先にもふれたように、簿記のしくみや財務諸表作成までの過程については、一応整然とした組み立てがあり、構造は堅固で、人間的恣意のはいりこむ余地はないように見えますが、実はそうではないのです
業務サイクルの中の個々のできごとの把握と取りまとめには種々のバラエティーがあるのです
このバラエティーを極力縮小して、客観性を強めるためには認識の統一が必要となる
これを取りまとめたもの、しかも企業会計の実務の中から客観性のある慣習として育ってきたものを取りまとめたもの、これが企業会計原則なのです
したがって当然と思える表現も多いのですが、価値サイクルの構成には大切なことがらです
この原則は、一般原則、貸借対照表原則および損益計算書原則に分かれていますが、その内容のうち、特に重要と思われる諸原則を解説しておきます
企業会計は、企業の財政状態および経営成績に関して
真実な報告を提供するものでなければなりません
企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければなりません
資本取引と損益取引とを明瞭に区別し、特に、資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならないとされています
企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し、必要な会計事実を明瞭に。表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければなりません
企業会計は、その処理の原則および手続(たとえば減価償却の方法など)を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならないとされています
この原則は特に重要と言えましょう
正当な理由によって、会計処理の原則または手続に重要な変更を加えたときは、これを財務諸表に注記し、利用者の判断を誤らせることのないようにしなければならないとされています
企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性ある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならないとされています
株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要ある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならないとされています
上述した一般原則のほか、特に損益計算書に関連する諸原則が列挙されていますが、特に重要なものは次の諸項目です
すべての費用および収益は、その支出および収入に基づいて計上しますが、その“発生した期間”に正しく割り当てられるように処理しなければならないとされています
したがって未実現収益は、原則として当期の損益計算に計上してはならないということになります
発生主義に対応する言葉は現金主義(現金の授受をもって損益の発生とする考え方)ですが、本原則の明示によって損益の計算は発生の認識を原則とすることが明示されたわけです
費用および収益は、おのおの別項目であることを認識し、それぞれの総額によって記載することを原則とし、費用の項目と収益の項目とを直接に相殺することによってその全部または一部を損益計算書から除去してはならないとされています
費用および収益は、その発生源泉に従って分類し、各収益項目と、それに関連する費用項目とを、損益計算書に対応表示しなければならないとされています
“対応”ということは、直接(または場合により間接)に原因となることがらを言うのです
これについては前述〔2-2〕の㈲ほとんどが一般原則または損益計算書原則で述べられた諸原則の裏返しと思ってさしつかえありません
特にあげるとすれば、総額主義の原則資産、負債および資本は、総額によって記戟することを原則とし、資産の項目と負債または資本の項目とを相殺することによって、その全部または一部を貸借対照表から除外してはならないとされています
当然のことです
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